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FIwakura
by: HubSpot Employee
HubSpot Employee

【HubSpot社員ブログ】ツール導入に向けた現状把握|#003-FI

こんにちは、チャネルコンサルタント岩倉です。 前回のブログ「社内の巻き込み方・構想整理の方法」では、HubSpotを導入する際には導入目的や導入後の状態を会社全体で認識合わせることが有効とお伝えしました。そのためには現状を正しく把握することが重要です。今回のブログではどのように現状把握を進めていくとよいか実体験をもとにお伝えします。

 

現状把握の2つのステップ

現状把握には2つのステップがあります。事実確認と事実の整理です。前者にはヒアリング、後者では可視化が必要になります。

ヒアリングにおいては、ソラ・アメ・カサのフレームワークに関連づけると、ソラを確認し、アメやカサの可能性を洗い出します。基本的には事実確認を優先する方が良いと思います。なぜなら、業務担当者からヒアリングすると、「こうなってほしい」「こうあるべきだ」と担当者として考えるアメやカサに言及があるからです。担当者の意見に引っ張られて、結論を急ぐことはありません。参考程度にとどめましょう。

 

次に、事実の整理です、ひとつの業務であっても異なる立場からはその事実を全く違う視点でみているはずです。ここではじめて各担当の「こうなってほしい」「こうあるべきだ」に思いを馳せながら、企画者としての意見を作り上げていきます。客観的にみた時にどうあるべきか、企画者としての信念・大事にしたいことを優先する時にどうなるかを大切にしていきましょう。成果の最大化が優先されるかもしれませんし、成果に至るまでの期間の短縮化が求められることもあるかもしれません。経営・事業目標などに照らし合わせることも忘れないようにします。

 

事実を確認する方法ーヒアリングの型について

私はいつも「5W1H」を型に使っています。いつ、だれが、何を、どのように、なぜ行うのかを確認します。

 

会話はこのようなイメージです。

 

わたし:営業案件の管理はどのように行っていますか?

担当A:各営業担当がスプレッドシートに記録して管理しています。

わたし:営業担当の皆さん以外にスプレッドシートを利用する人はいますか?

担当A:営業事務のXさんが利用します。

わたし:いつXさんはスプレッドシートを利用しますか?

担当A:お客様からお問い合わせを頂いたあとに案件を追加していますね。

わたし:なるほど、営業事務の皆さんがスプレッドシートに案件を入力し、その後は営業担当が個別案件の進捗を管理するのですね。何をもとに、どのような情報を入力していますか?

担当A:問い合わせ対応時、メールできていればその内容を問い合わせシートに記載しています。会社名や問い合わせ者の情報に加えて、ご希望のサービスなどについてシートに記載があります。営業担当はこれをみてアポをとっています。

 

上記は営業案件の入力に関する部分ですが、このあと問い合わせ・営業案件の更新というそれぞれのシーンに視点をずらしながら、5W1Hの質問を繰り返し、業務全体を立体的に把握していきます。なお、この場合、詳細なプロセスを確認するためにはXさんに追加のヒアリングが必要になると考えられます。また、CRMやMAを導入することを想定していれば、フォームから問い合わせが入り、営業にどう連携できそうかと別の思考をはじめていく段階もこのタイミングかと思います。

 

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事実を整理する方法ー3つの視点について

ここではソラ・カサについて自分なりに考えていくことになります。ヒアリングをソラ部分に限定して行っていた場合は、同じ担当者に困っていること・変えたいことを5W1Hの型を使って追加ヒアリングすることで検討の参考情報を得るようにしましょう。ここでは、なぜ困っているのか、なぜその状態が発生しているのかに注意しましょう。ヒアリングした内容は業務フローやシステム概要図にまとめた上で、どこに問題がありそうか吹き出しに書いていきます。まとめ方は「「社内の巻き込み方・構想整理の方法」を参考にしてください。

 

単純に事実を図解していくことになりますが、前後関係などのつながりが大事になります。そこで、最後に、5W1Hのヒアリングの型・ヒアリングの整理を補助する視点を紹介しましょう。インプット-プロセス-アウトプットです。ソラ・アメ・カサも同じ考え方ではありますが、ここではもう少しシンプルにそのつながりを理解いただきたいなと思います。

 

思考ステップ.jpg

 

 

業務が動き出す際には必ず何かが起きます。例えば、家事について考えてみましょう。目の前にゴミが落ちていたとします。皆さんはそのホコリということを認識した上で、掃除機をかけることでしょう。ここではゴミはインプットとなります。そしてゴミの大きさをホコリ程度の大きさであることを認識するというプロセスを経て、掃除機をかけるというアクションを生み出します。

 

ここでもう一つ大事な考え方がアウトプットは次のインプットになるということです。先の例では、例えば掃除機をかけたことにより、掃除機の吸引力が下がったとしましょう。また、思考というプロセスがはしり、内部をきれいにしたり、新しい掃除機を購入したりと次のアウトプットが生まれます。

 

HubSpotを導入する前に、まずみなさん自身の業務をじっくり考えてみる方法を解説しました。企画担当の方で現状把握に行き詰まった経験がある方はコメントでどう乗り越えたかぜひ教えてください。